よく聞く「必須アミノ酸」とは具体的にどのようなものでしょうか?いまさら聞けないアミノ酸の種類や、運動をする方に特に必要なアミノ酸について今回はご紹介します!!
必須アミノ酸とは??アミノ酸の種類
必須アミノ酸とは、アミノ酸の中でもヒトの身体で合成できないアミノ酸のことを指します。身体で合成できないことに加えて身体にとても重要な成分のため、必ず食品から摂取する必要があります。
必須アミノ酸には、フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン(トレオニン)、ヒスチジン、トリプトファン、リジン、メチオニンの全9種類があります。
(ちなみに私は、「風呂場イスひとりじめ(フロバイスヒトリジメ)」と覚えました)
次に、必須アミノ酸と違い身体の中で合成することができる非必須アミノ酸には、アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸の11種類があります。
これら必須アミノ酸と、非必須アミノ酸を合わせた20種類のアミノ酸が、ヒトの身体(たんぱく質)を構成しています。
身体で合成できない必須アミノ酸の重要性はもちろんのこと、身体で合成できる非必須アミノ酸も材料がなければ合成できない為、不足する可能性があることも覚えておきましょう!
運動に必要なアミノ酸①BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)
プロテインやスポーツサプリなどによく配合されているBCAAとは、必須アミノ酸の中でも枝分かれ構造をもった分子鎖アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸のことを指します。
BCAAは、運動時の筋肉エネルギーの源となることが知られており、筋肉にとって非常に重要な成分です。筋肉の損傷を抑制したり、筋肉の合成促進、グリコーゲンの消費の節約、疲労物質とも呼ばれる乳酸の蓄積を抑制するなど、運動をする人にとって嬉しい作用を多くもっています。
このBCAAの働きにより、より質の良い筋肉づくりや、持久力の向上などが期待できるため、特にスポーツをする人に意識して摂取してほしいアミノ酸です。
運動に必要なアミノ酸②アルギニン
非必須アミノ酸の一種であるアルギニンは、疲労感の原因ともいわれるアンモニアの上昇を抑える働きがあり疲労回復に効果があるとされています。また、アルギニンは成長ホルモンの分泌を促進するため、丈夫な身体づくりや、傷の治りを早くするなど嬉しい働きもあります。
アルギニンは非必須アミノ酸で体内でも合成できますが、不足しやすいアミノ酸のため、「準必須アミノ酸」とも呼ばれています。※乳児では必要量を合成できない為必須アミノ酸に分類されています。
運動に必要なアミノ酸③カルノシン
カルノシンとはイミダゾールペプチドの一種で、ヒスチジンとβアラニンのアミノ酸が2つ結合したジペプチドです。カルノシンは、ヒトの脳や骨格筋に多く存在しており、カルノシンのもつ抗酸化能や緩衝能から筋肉回復をサポートすると注目されています。
カルノシンは摂取すると速やかに分解され、身体の必要な部分で再合成されます。
そして疲労感の原因の一つである活性酸素の生成を抑制し、疲労感を感じにくい身体づくりをサポートします。
カルノシンは疲れた筋肉に効率よく作用するため、長時間の運動パフォーマンスアップや疲れた時のもうひと踏ん張りが期待できるおすすめの成分です。
運動中にアミノ酸を摂取する方法
「筋肉のゴールデンタイム」といわれる運動後30分以内に良質なアミノ酸を摂取することは、しっかりとした筋肉を育てるために重要だとされています。
さらに今回紹介したアミノ酸は運動後だけでなく、運動中のパフォーマンスにもかかわってくるため、競技途中に補ってあげることもおすすめです。
ドリンクやゼリー、サプリメントなどを活用しながら無理なく取り入れてみましょう。
自分に合ったアミノ酸を見つけることでバテにくく最後まで力を存分に発揮できる身体づくりができるかもしれませんよ!
まとめ
筋肉や皮膚、内臓、爪、髪など身体を構成するたんぱく質はとても重要な栄養素です。そのたんぱく質を構成するアミノ酸の種類を知り、自分に合ったアミノ酸を取り入れることで運動に適した身体づくりを目指しましょう!!