最近になって日本でもようやく、ポリ袋の有料化が義務づけられました。
ただ、なぜそうなったのかということまでご存知の方はどれくらいおられるでしょうか。
今回は自然環境が健康に与える影響についてお話したいと思います。
突然ですが問題です。
生物をざっくり2分類すると
「独立栄養生物」と「従属栄養生物」に分かれます。
さて、ヒトはどちらにあたるでしょうか?
答えは、「従属栄養生物」です。
学校で習ったよ!って方も多いのではないでしょうか?
従属栄養生物(ヒト)は独立栄養生物(植物)を取り込むことで生存しています。
今回は、ヒトにとって重要な、自然との共生ができなくなる環境破壊の問題と、健康に与える影響についてお話します!
環境が私たちの健康に与える4つの影響
植物からの影響
植物は光合成をおこなうことで、無機物を体内で必要な有機物として合成し、自ら栄養素を摂って生きています。これらは「独立栄養生物」と言われます。
それに対し、その独立栄養生物から直接、もしくは間接的に有機物を得る生物が私たち、「従属栄養生物」です。ヒトは食事を通して他の生物を取り込み、有機物を得ないと生存できません。
その他、生存するのになくてはならない酸素、これも植物の光合成によって供給されています。
地球温暖化の危険性とその対策は、近年の地球の課題となっています。
その防止役をしてくれている身近な存在が森林です。森林にある樹木1本1本が、大気中の二酸化炭素を吸収し、同時に酸素を発生し、地球の気温を適切に保っています。
一方ヒトは生活に欠かせないエネルギー源として石油や石炭を燃やします。
さらに燃やすことで発生する二酸化炭素を吸収してくれるはずの、大切な森林を伐採し続けています。
森林が少なくなると、二酸化炭素が大気中に増加し、温室効果ガスを発生させます。すなわち地球の気温が適切に保てなくなり、気温が上昇していくのです。
自然いっぱいの環境に出かけると、マイナスイオンを浴びて、とても空気が美味しく感じられませんか?
森林のヒトへのリラクゼーション効果は、ストレス社会の癒しとして大切なものです。
気温からの影響
地球上でもっとも寒い地域は、実は南極。ほぼ氷におおわれていて、住める環境ではありません。一方、北極は名前こそ寒そうですが、ヒトも動物も沢山暮らしています。そして昨今、その北極の氷が溶け続けているというニュースをご覧になった方も多いのではないでしょうか。
このままのペースでいくと、2050年には海氷の面積が50%減少すると言われており、現在もすでにホッキョクグマをはじめ生態系に影響を及ぼしています。
ここ100年ほどの日本の気候の変化をみると、寒い日が減少し、暑い日が増える傾向にあります。これは主に都市部のヒートアイランドの影響だと言われてきましたが、実際は都市部以外の猛暑日も増加しているため、自然の変化も要因として加味されるべきとされています。
これによって、熱中症などのリスクも年々高まっているのです。
豪雨の影響
最近よく見られる、ゲリラ豪雨といわれる局地的な激しい雨など、降水量の変化も各地で起きており、これも温暖化の影響といわれています。まず、適切な対策を取れない国などの洪水や水不足の問題が懸念されています。さらに懸念されるのが、雑菌などで汚染された水が原因で発生する水媒介性感染症です。感染症ですので、日本にも広がる可能性はゼロではありません。
私個人としては、熱帯雨林にみられるスコールのような雨が多くなってきたなと感じています。
ゴミの影響
もし、今から食べようとしている美味しそうなおかずを前にして、中にプラスチックの成分が含まれていると知ったら…それでも食べたいと思いますか?
海洋プラスチック問題は今や世界的に注目されています。
指定外の場所に捨てず、回収されなかったプラスチックごみは雨などによって少しずつ移動し、海に流れていきます。
その量は年間でなんと約800万トンともいわれ、波や紫外線の影響で徐々に「マイクロプラスチック」と言われる小さな塊になります。それを飲み込んでしまった魚や海洋生物は苦しむこととなり、食物連鎖で私たちの体内にも蓄積されていくのです。
WWF(世界自然保護基金)によると「1週間に1人平均5gのプラスチックを体に取りいれていると見られる」という報告がされています。健康への影響については、まだ具体的な研究結果は出ていないようです。ですがプラスチックは自然に分解されることはありません。仮に健康への悪影響が判明しても、もう取り除くことはできないのです。
ハマリ産業のあるビルのたもとに流れている川にも、よくプラスチックごみが浮かんでいます。
もちろん水に溶けないので、ずっと漂っています。見るたび回収しに行きたい気持ちになってしまいます。
まとめ
環境問題はただちに私たちの健康に影響を与えるものではありません。
ただ、年月を経過するごとに少しづつ、自然環境の変化と共におびやかされているのです。
熱中症や感染症などのリスクが高まったり、カラダで分解されないプラスチック成分を蓄積させてしまうこと、さらにオゾン層の破壊で皮膚がんのリスクが高まったり、大気汚染による肺や
呼吸器への健康被害も懸念材料です。
私たちは自然界と知らず知らずのうちに共存しています。
ですが、この自然界の循環のバランスは昨今崩れつつあります。崩しているのはまさに私たち、ヒトなのです。
私たちが物質面で豊かになることは、自然を削減していることに繋がります。
資源には限りがあり、一度失った自然環境は、簡単に取り戻すことはできません。
環境破壊や環境汚染は放っておくといつしか私たちの身体をも破壊することになりかねないのです。
リサイクルを心掛け、ごみを減らしていくことも、環境を守る貢献となります。
まだ使えるものなのに、安易に捨ててしまっていませんか?
資源ごみを適切に処分できていますか?
無駄な資源を使っていませんか?
美しい地球と健康は常にセットという意識で、守っていきたいものです。