亜鉛がヒトに欠かせない栄養素であることをご存じの方は多いと思います。
でも大人の体内にたったの2gほどしかない亜鉛がどれほど重要なのか?
それをもうちょっと深く知って頂きたいのです。
亜鉛の役割
ヒトの体内では常に新陳代謝・細胞分裂が繰り返されています。髪や爪が新しく伸びてくるのも、傷や火傷、虫刺されの痕が治るのもそのおかげです。
それらの当たり前と思える身体の修復を含め、生命の維持や細胞の正常な分化に亜鉛は深く関わっています。骨・骨髄・筋肉などにもたくさん含まれていてコラーゲン合成にも関わるので皮膚にも多く存在するのです。
では、そんな大事な亜鉛が長く不足するとどうなるのでしょうか?
亜鉛不足の症状
・子供の成長障害(低身長)
・傷の治りが遅い
・口内炎、びらん、水疱、乾燥などの皮膚(粘膜)症状
・肌荒れ
・脱毛、枝毛、髪のパサつき
・風邪や病気になりやすい
・味覚・嗅覚障害
・爪が割れやすい、二枚爪
・情緒不安定、記憶障害、うつ症状 等々
「あ!思い当たる。」と思った方。特に女性は肌や髪の状態には敏感だと思います。
加齢のせいだけとは限りません。亜鉛を積極的に摂ることで改善されるかもしれませんよ。
という事で、次は亜鉛の効果を並べてみます。
亜鉛の効果
☆ 骨を丈夫にして成長を促す
☆ ケガや火傷の回復を促す
☆ 新しい皮膚細胞を生みだす➡美肌
☆ 脱毛を防ぎ、髪につやを与える
☆ 免疫力を高める
☆ 糖尿病を防ぐ(亜鉛はインスリンの構成成分)
☆ 味覚・視覚・嗅覚を正常にする
他にも身体が亜鉛を必要とする理由はたくさんあります。
例えば、母乳。赤ちゃんが成長するとき大人とは比べ物にならないくらい細胞分裂を繰り返します。このとき亜鉛が十分にあることが絶対条件です。そのため出産してすぐの「初乳」と言われる母乳には出産後3か月経って出る母乳の8倍もの量の亜鉛が含まれているのです。
亜鉛の必要性
大人にも、成長期の子供にも亜鉛は欠かせません。その必要性は身体だけではないのです。
感情のコントロールや記憶力を保つには神経伝達物質が正常に作られ、働く必要があります。
うつ状態は脳の機能が低下して、神経細胞の刺激伝達がスムーズに行われないためと考えられています。
この神経伝達物質を作るのに亜鉛が必要なのです。
まとめ
亜鉛は汗の中にも含まれているので、運動をたくさんする方や、更年期のホットフラッシュがある方は体外へ流出する量も増加します。
亜鉛は摂っても大丈夫な量と、これ以上摂ると危険な量との幅が比較的広いミネラルなので継続的に過剰摂取しなければ副作用がおこるリスクは低いですが、サプリメントで摂られる場合は、亜鉛含有量がしっかりと明記された、安心なメーカーのものを選んで下さいね。
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